【エンタメ】地図男|助監督の‟俺”が、最近気になって仕方がない存在…それは、地図に物語を書き込む、謎の「地図男」!その存在と、斬新な物語に魅せられ、‟俺”はついに彼の真実を知る。直木賞作家の、驚きの発想に満ちたデビュー作!第3回ダ・ヴィンチ文学大賞受賞。

作者名:真藤 順丈   角川文庫

仕事で移動中の〈俺〉は、大判の関東地域地図帖を脇に抱えた奇妙な漂浪者に遭遇する。地図帖にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書きこまれていた。千葉県北部を旅する天才幼児、東京23区の区章をめぐる闘い、奥多摩で運命に翻弄される少年少女の軌跡――数々の物語に没入した〈俺〉は、それらに秘められた謎の真相に迫っていく。『宝島』で第160回直木賞を受けた俊英の、才気あふれるデビュー作。

謎の存在が語り続ける、奇想天外なストーリー!

地図男の物語に、引き込まれます

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発想の面白さ度:★★★★★

撮影にベストなロケーションを探すフリーの助監督が、

仕事で移動しているときに出会ったのが、謎の地図男。

地図帖の余白に、ひたすら細かく執拗に、その土地を舞台とした物語を書き込む、

神出鬼没・年齢不詳な男。

地図男に興味を持った助監督は、綴られた物語を読ませてもらい、

地図男は一体何者なのか、どのような目的で物語を書き込み続けるのか、

推理してみることに。

助監督が語る、地図男との邂逅シーンと、

地図男が綴った物語のシーンで描かれます。

地図帖の物語は、読者に語り掛ける、

というか気軽に話しかけるような文章で書かれていて、特徴的。

謎の男と彼を調べる男、物語の中の個性的すぎる登場人物たち、

住んでいる土地に対する愛を感じる設定などが、

瑞々しく軽やかに描かれていて、

150ページに満たないのに、強烈な個性で、強い印象を残す作品でした!

奇想天外な物語度:★★★★

地図帖の物語は、どれも奇想天外で、とても面白いです。

正直、すべてのエピソードを、1冊の本に読みやすくまとめて出版してほしい!

と思いました。

生まれながらの天才音楽家の幼児の冒険。

クビになったのをきっかけに、衝動を爆発させる男性の、山賊ノワール。

東京23区の代表者が繰り広げる、区章を賭けた熱い戦い。

攻撃性を抑えられない少年と、‟止まるのをやめることにした”少女の、淡い恋の物語。

…どの話も、よくこんなの思いつくなぁという感じです。

個人的にいちばん好きなのは、東京23区バトル!

ちょっとお馬鹿で、盛り上がる、変なテンションがツボにはまった話でした。

爽やかな余韻度:★★★

不思議な物語と、地図男の謎と、助監督の迷走が合わさって、

最後に到達する真実は、何とも…!

描かれた物語たちに負けないくらい、奇想天外です。

でも、何だかしっくり、納得。

不思議な、ワクワクするような何かが、これからも続いていくんだろうな、

と思わせる、爽やかで温かいラストでした。

この独特な語り口が気に入った方は、w受賞作の青春歴史ミステリ「宝島」や、

幻想冒険譚「黄昏旅団」もおすすめ。

他の作品も、個性爆発の世界観と物語です。

個性派作家の、スピーディーなエンタメ作品!

ちょっと時間が空いたときに、ぜひ読んでみてください。

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