【エンタメ・SF】ビビビ・ビ・バップ|マイペースな女性ジャズピアニストが受けた依頼が、世界的大事件の始まりだった!迫る電脳ウイルス大感染、将棋名人アンドロイドの謎、電脳空間内の永遠の命…カギを握るのは、子猫ロボット・ドルフィー?軽快な文章で綴られる、近未来SFエンタメ大作。

作者名:奥泉 光   講談社文庫

女性ジャズピアニストが世界的ロボット工学者から受けた奇妙な依頼。それが人類の運命をゆるがす事件の始まりだった。電脳内で生き続ける命、迫り来るウイルス大感染の危機―ヴァーチャル新宿から近未来の南アフリカまで、AI技術による人間観の変容を通奏低音に奏でる、類のないエンタテインメント小説!

圧巻のジャズ演奏シーンや、ロボット戦闘シーンなど、テンションが上がる場面多し!

AI、仮想空間、アンドロイドetc.…SF要素盛りだくさんです。

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圧倒的な世界観が面白い!度:★★★★

まもなく22世紀を迎えようかという、近未来。

2029年に起き、世界中のコンピューターがウイルス感染で停止した、

「大感染:パンデミック」から大分たち、貧富の差が広がりつつも、

人々の電脳依存が、さらに高まっている世界。

主人公はこの進んだ未来で、マイペースに生きる、ややアナログな女性・木藤桐。

フォギーという名前を使う、34歳のジャズピアニストですが、

それだけでは食べていけないので、音響設計士をしています。

仕事でお世話になっている、

世界的超巨大企業モリキテックのトップの老人・山萩氏の依頼で、

彼が入る予定の‟架空墓”の音響デザインをしていましたが、

彼から、ある頼み事をされたことで、大騒動の中心人物になることに!

その後は、将棋アンドロイドに事件が降りかかったり、

仮想空間も、モリキテック社の様子も、おかしくなったり、

フォギーたちのまわりに、不穏な空気が立ち込め…。

物語が進むにつれて、SF好きのテンションが上がってしまうような、

でたらめな冒険が描かれ、800ページ超えの大作ですが、退屈しません。

便利な技術がどんどん開発され、これぞ未来社会!という世界が舞台ですが、

‟アナログ”とされてしまった分野を仕事や趣味にする、

マイペースとしか言いようがない女性・フォギー中心に話が進むので、

スタイリッシュでかっこいいばかりでなく、何となく親しみやすく感じるのが不思議で魅力。

軽快に語る文章と相まって、結構すごいことが起き続ける作品なのに、

そんなにピリピリせずに読めるのが、何だか好きです。

SF的サービス精神度:★★★★★

最初は、近未来都市の現状を細かく描写しています。

中盤へ進んでいくにつれて、

アンドロイドやコンピューター・ウイルス、仮想空間の登場が増えて、

第四章では、何じゃそりゃ?という電脳大冒険が!

その後も、アンドロイド大暴れや、世界的大パニック、

魂のジャズ演奏、仮想空間での謎解きツアーなどなど、

とにかく、内容盛りだくさん。

これぞSFエンタメ小説!という、作品でした。

この作品は、「鳥類学者のファンタジア」の姉妹作で、

「鳥類学者」は、作中に出てくる初代フォギー(フォギーの曾祖母)が主人公。

リンクはしていますが、本作から読んでも全然大丈夫だそうです。

わたしも未読でしたが、問題なく楽しめました。

「鳥類学者のファンタジア」も、タイムスリップもので面白そう!

主人公の圧倒的能天気度:★★★★

物語の語り手は、猫のドルフィーで、彼がどういう存在なのかは、

物語が進行するにつれ、詳しく分かってきます。

ときに登場人物に、さらっと突っ込みを入れながら語る、

軽快な文章が、笑えて好き。

本のボリュームのわりに、疲れずに読めるのは、

ドルフィーの素敵な語りが、大きいと思います。

それと、主人公・フォギーの、まれにみるマイペース&能天気!

この状況でそうするか?という、彼女の言動と思考は、どんだけと言いたいくらい(笑)

彼女以外も、個性的な仲間たちが登場して奮闘&たまに珍プレー。

味方も魅力的ですが、作中たくさん出てくるアンドロイドや、

悪役すらも、何となく憎めない魅力があります。

未来技術と、過去の文化の両方を楽しめる贅沢さ!

SF好き、エンタメ小説好き、猫好き、ジャズ好きは、ぜひお楽しみください。

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