作者名:白鷺(しらさぎ)あおい 創元推理文庫
英国の魔女はドラゴンがお好き。
水晶玉占いの授業中突然気を失った綾乃。心配する雪之丞だったが、その後異常はなく、生徒会主催の夏至祭も大成功に終わった。ところが夏休みを前に、気になる噂が。群馬県にある五郎丸湖で、ネッシーに似た生物が目撃されているというのだ。二年前に綾乃を襲った首長竜、あれは確かにアロウが倒したはずだ。そんな折、綾乃たちは五郎丸温泉の別荘に招待される。妖怪と人間が共に学ぶ魔女学校を舞台にした、人気の学園ファンタジイ。
首長竜の目撃談、イギリスから来た魔女。
綾乃とアロウと雪之丞、またまたピンチに!
ついに表紙が!度:★★★★
1作目の表紙は、綾乃とガラスのアロウ。
2作目の表紙は、綾乃と絵葉、大地と風斗、桜子とキンシロー(多分)。
そして3作目にして、ついに、綾乃の婚約者・雪之丞のイラストが!
とっても素敵です。
2作目で描かれなかったのが、意外だったんですけど、内容的にはぴったり。
前作は、新入生と転校生がメインで賑やかな印象でしたが、
今作は、がっつり綾乃&アロウ&雪之丞ですから!
後ろ姿が描かれている女性は、イギリスの魔女で食わせ者。
そういえば、今まで海外の妖魅の種族は出てきましたが、
海外の魔女は、登場しませんでしたからね。
他国の魔女事情が明らかになるのは、楽しいですが、
学院にやってきた魔女は、何だかいろいろ考えているようで…。
今回は、英国稀少生物保護協会とやらのメンバーも日本にやってきて、
最終的に学院の人々も巻き込んで、てんやわんやの大騒ぎに!
極端な人たちって、トラブルを呼びますね(汗)
全キャラのイラスト欲しい度:★★★★★
シリーズ3作目までくると、正直全キャラのイラストが欲しいです(笑)
と、思っていたら、なんと漫画化されてました!
…ちょっと、チェックしちゃおうかなとか思ったり。
綾乃の物語は、今作で完結なのか、今年新しいシリーズが出ました。
「シトロン坂を登ったら」は大正時代の、校名がディアーヌ学園になる前の話みたいです。
1作目「ぬばたまおろち、しらたまおろち」に出る、お初さんが登場しています。
こちらも、3部作になるみたい。
主要登場人物の、イラスト入り紹介ページあり!
好きな作品なので、完結はさみしいですが、
次の楽しみが用意されていて、ありがたいです~。
どこまでもトラブル度:★★★
1作目も2作目も、いろいろありましたが、今回綾乃たちは最大のピンチかもしれません!
雪之丞は、学園内のトラブルで、ちょっと面白いことになり。
温泉地では、誘拐事件が発生し。
竜の引っ越し大作戦が、決行され…。
ふう~と息つく間もなく、ええっという事態になります。
最後の展開は、素敵なファンタジーシーンの後だったので、驚かされました。
最後の最後まで、どういう結末になるのかハラハラすることに!
ラスト1ページは、とても好きです。
綾乃とアロウと雪之丞…3人の関係がどう落ち着くのかは、読んでのお楽しみ。
完結編も、やっぱり面白い!おすすめのシリーズです!