【ミステリ】アリス殺し|夢で死んだら、現実でも死ぬ?不思議の国の殺人事件との、恐るべきリンク!容疑者にされてしまったアリスは、夢と現実で捜査をするも…⁉奇妙な‟分身”たちにすっかり騙される、悪夢のメルヘンミステリ!

作者名:小林 泰三(やすみ)   創元推理文庫

大学院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。ある日ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た後大学に行ってみると、玉子という綽名の男が屋上から転げ落ちていた。次に見た夢の中でグリフォンが生牡蠣で窒息死すると、現実でも牡蠣を食べた教授が急死。そして不思議の国では、三月兎と頭のおかしい帽子屋が犯人捜しに乗り出していたが、なんとアリスが最重要容疑者に……。悪夢的メルヘンが彩る驚愕の本格ミステリ!

小林作品の、ブラックユーモア満載!

この展開と真相は、よめない!人気シリーズの1作目!

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特殊なミステリ度:★★★★

毎晩不思議の国で、変わった住民として生きている夢を見る人がいる。

夢の世界の‟アーヴァタール(分身)”が殺されると、リンクしている現実の人間が死ぬ。

何とも、メルヘンで悪夢的な世界ですよね~。

設定を見て、すぐに購入しました。

犯人当ての推理以外にも、

誰が不思議の国の夢を見ていて、アーヴァタールが何者なのか、

という謎解きが必要なのが面白いです。

不思議の国では、みんなかなり個性的(かつ問題あり)な性格になっているので、

捜査どころか会話が進まない(笑)

揚げ足を取る変な会話は、妙に緊迫感がなくて、

笑える状況ではないのに笑ってしまいます。

困った住民度:★★★★★

住民が、ほぼ全員困ったちゃん(汗)

現実よりかなりお馬鹿さんになっている、蜥蜴のビル。

全体的にどうしようもない三月兎と、強引な帽子屋の、捜査コンビ。

などなど、始めから殺人の捜査なんて無理じゃないか?というメンバーです。

不思議の国自体、理屈が通用しない現象が起きるし…。

これで真犯人当てた読者は、すごすぎる!

作品中、たまに聞き覚えがないキャラが出てきたので、軽くウィキペディアでチェック。

原作は読んでないんですよね(汗)アニメはむか~し見たかな?

分からなくても全然大丈夫ですけど、「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」の、

登場人物だけでも少しおさらいしておくと、より楽しめるかも!

予想外のリンク度:★★★★★

不思議の国と、現実では、見た目が全く似ていないパターンがあります。

誰がどのアーヴァタールでも、あり得るということ。

読んでいて、何となくこの人はこれかな~と予想していたら、外れる外れる!

「あなたが○○かい!」と、3回は突っ込んだ気がします(笑)

(この傾向、続編「クララ殺し」でも健在でした。また騙された!)

そしてラストは、スプラッタながらも、妙にスッキリする結末に。

会話といい展開といい、ああ小林さんだなぁと楽しみました。

正統派ミステリ通の方、チャレンジしてみませんか?

これで犯人&分身当てたら、すごいですよ!

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