【ミステリ】ルビンの壺が割れた|穏やかに語り合っていたかと思ったら…な、なんとそんなことが⁉SNSのやり取りは、驚愕の結末へ!最後に物語の様相が一変する、一気読み必至の話題作!

作者名:宿野 かほる   新潮文庫

「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」
――送信した相手は、かつての恋人。フェイスブックで偶然発見した女性は、大学の演劇部で出会い、二十八年前、結婚を約束した人だった。やがて二人の間でぎこちないやりとりがはじまるが、それは徐々に変容を見せ始め……。
先の読めない展開、待ち受ける驚きのラスト。前代未聞の読書体験で話題を呼んだ、衝撃の問題作!

偶然見つけた、かつての婚約者。交わされるメッセージ。

失った過去について、語り合っていただけなのに…⁉

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読みやすい度:★★★★

SNSでやり取りされるメッセージだけで成り立っていて、

短めの作品なので、読みやすいです。

かつて結婚式当日に突然いなくなってしまった女性を、SNSでたまたま発見。

男性がメッセージを送ったことにより、かつての婚約者同士が、過去を語り合うようになります。

大学時代の出会い、演劇部での出来事、

卒業間近に起きた事件、家庭のこと…。

やり取りを続けるうちに、意外な事実が明らかになり、

最後は唖然とする結末を迎えます。

…………そういうことかい!と思わず言っちゃった人、結構いたはず。

この題名以外ありえない度:★★★

2人の出会いは大学で、2人とも演劇部。

メッセージを送り始めた男性・水谷は、演劇部の部長で、

才能ある脚本・演出家でした。

結婚式当日に消えた女性・未帆子は後輩で、

最初は地味な女子でしたが、演技の才能を見せるようになります。

水谷が心血注いで書いた作品が「ルビンの壺が割れた」で、

主演を未帆子がつとめました。

この作品が最初出てきたときは、ここからタイトルが来ているのかな?と思いましたが、

……そう簡単な話ではなかった。

読み終わった後は、なるほど、これはまさしく「ルビンの壺が割れた」であるなぁと感じました!

物語の変容度:★★★★★

最初は、年を取り、過去を振り返る余裕ができた男女が、

穏やかに語り合う感じです。

しかし、語られる過去の内容は、だんだん思いもよらず波乱を含むものになっていき、

最後の5~6回くらいのやり取りでは、怒涛の勢いで、話の様相が変わります。

呆気にとられているうちに、衝撃のラスト!

1回目でびっくりして、その後2回目を読んでみたんですけど、

2回目になると見方が全然変わります。

1回目は何とも思わなかったけど、

2回目は、だからここでこんな言い方してたんだ!となります。

そして、背筋がぞ~っと…。

2回読むのが、おすすめです!

長編をじっくり読む時間はないけれど、刺激的な読書体験がしたい人には、うってつけかも!

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