作者名:大沢 在昌 角川文庫
機関銃の咆哮がダンスフロアを一瞬で血の海に変えた。米国が極秘に開発した新薬、『ナイトメア90』の奪回を企てる工作員による襲撃だった。その薬は、大脳を刺激し人間の戦闘能力を極限まで高めるが、使用した者を人ならざる姿に変えてしまうという。この一部が新種のドラッグとして日本の若者に流れたのだ。フリーランスの軍事顧問・牧原は、秘密裡に事態を収拾するべく当局より依頼を受け、高校に教師として潜入。しかし、「悪夢」はもう始まっていた!
東京で、変異した人間が跋扈する…。
SFホラーアクション映画好きにはたまらない!
ワクワクする設定度:★★★★
盗まれた悪夢のような新薬が、東京の売人に流れ、
それを買った5人の若者に、恐ろしい変化が訪れる。
事態を収拾するために呼ばれたのは、冷静沈着な軍事顧問・牧原。
新薬「ナイトメア90」による変異を止めるけれども服用者を殺してしまう、
「ウェイカー」という薬を使い、
国が強硬手段に出る前に、混乱をしずめようとします。
さらには、未知の「ナイトメア100」まで出てきて…!
ハリウッド映画でよく見ますけど、こういう話好きです。
いや~、怖いけど、何だか見たくなるんですよね!
怖い+アクションって、ドキドキを求めてるときに魅力的…。
変異体とのアクションに興奮度:★★★★★
「ナイトメア90」を使用した者は、遺伝子情報が変化して、人ならざる姿に変異します。
他の生き物に似た、巨大な謎の生物に変わってしまうのです。
本人の攻撃性や性格に左右されるらしく、
怯え混乱して、人間の姿に戻れずに、暴れてしまう者や、
本来の凶悪な性格で適応して、変異をコントロールできるようになる者がいます。
いずれにせよ、銃弾が効かなかったり、ありえないリーチの長さだったり、
攻撃用触手がいっぱいあったり。
人間のルールが通用しない、恐ろしい対決になります!
こういう話は、バトルシーンに突入したら止まらないなぁ。
牧原が強い、かっこいい!
百戦錬磨の兵士という感じです。
続編出てほしい度:★★★
ナイトメア変異体との戦いにより、牧原も思いもよらぬ事態に陥ります。
新薬の開発が完全に終わるとは限らないし、
謎を残したまま消えた人物もいるし、
何だか、続編が出てもいい雰囲気かも…!
ちなみに「ナイトメア」を開発したゾレゴン社、他の作品でも、ろくでもないです。
どっかの作品で、いつかガツンとやられるのかな…。
ヤクザも警察も自衛隊も巻き込まれ、街中で戦闘が!
テンポよく展開するアクションで、さくさく読める作品です。