【SF・幻想】ホープは突然現れる|主人公ホープは、誰にも記憶されない女!特性を生かし、孤独な泥棒であり続ける彼女は、「完璧な人生を提供するアプリ」に関わることになり、恐ろしい悲劇に巻き込まれていく。あまりにも過酷な生き方を余儀なくされた女性の戦いを描く、世界幻想文学大賞受賞作!

作者名:クレア・ノース   角川文庫

私の名前はホープ・アーデン。人は私を記憶することができない。特性を生かし泥棒を生業とする私は、或るダイヤモンドを盗んだがために、完璧な人生の提供を謳うアプリ「パーフェクション」の開発元プロメテウス社に追われることに。逃走劇の最中、「記憶される人間」に戻る可能性を見出す私だが、すでに恐るべき計画の一部となっていることに気づく―。他者に記憶されない人生の意味とは。圧巻の世界幻想文学大賞受賞作。

誰の記憶にも残らない人生で、生きる意味は見つかるだろうか?

あまりに孤独で切ない魂に救いを…世界幻想文学大賞受賞の大作!

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またまた奇抜な設定度:★★★★★

クレア・ノースの作品を読むのは3回目ですが、またまたそそられる設定です!

何回も同じ人生を繰り返す男の物語「ハリー・オーガスト、15回目の人生」、

他人の体に乗り移る‟ゴースト”の物語「接触」ときて、

今度は、誰の記憶にも残ることができない女性・ホープの話。

相変わらず、変わった設定好きの心をつかむ人です。それはもう的確に。

ホープが「記憶されない」とは、一体どういうことなのかというと、

少し話をして、彼女の姿を何分か見ずにいると、再び見た時にどこの誰だか分からない。

一緒にいて話した記憶も、すべて覚えていられない。

何人いようと関係ない。

普通の女の子だったころの知り合いも、親すらも、彼女の存在を記憶できなかった。

そして、この力はホープの意思とは関係なく、彼女はこんな能力は望んでいない。

せ、切ない。そして今作も面白そう。

どうしてこの人は、こんなにくう~っとなる設定をだしてくるのか。

見た瞬間、速攻購入いたしました。

本当にこんな人がいたら、こういう体験や苦労をするんだろうなと思わせる、

リアリティたっぷりの描写。

彼女はその特性を生かして(そうしないと生きるすべがないので)泥棒をしていますが、

ある女性と出会ったことで、「パーフェクション」というアプリに関わることになります。

このアプリ、一流の素晴らしい人間になれるよう、こうするべきですよ!

とおすすめしてくるというもの。

完璧な人間になって、完璧な人生を歩みましょう!ということらしいけれど、

このアプリには、ホープを記憶される人間に変える可能性が秘められているかもしれず…?

彼女は能力を駆使して、いろいろと探りを入れます。

何だか読んでいると、そんなにいいものではない気がしてくるんですけど…。

すがるものは知識!度:★★★

ホープは、だんだん自然に人に忘れられるようになってしまった女性です。

少女時代は、学校の成績も良くなかったみたいだけど、

現在は単語を聞くと、それに関する知識がパパっと出てくるくらい聡明。

まるで辞書が挿入されるみたいで、作品に独特の雰囲気が。

生きるために賢くなるしかなかったのもあるだろうけれど、

知識が支えになっているような気もします。

人に忘れられても、自分の中には残っていくものがあると言わんばかりに…。

過酷な人生で、ホープを支えているのは、

自分で積み重ねてきた自分を助ける知識とプライド、生きてやる!という意地、であると感じました。

読めば読むほど、ホープが「生きる」とはどういうことかが分かってくるので、

どんどん胸が苦しくなると同時に、彼女を応援せずにはいられない!

完璧って何だろう度:★★★★

「パーフェクション」を使い、アプリの指示に忠実な人々は、すぐわかります。

みんな映画や雑誌から抜け出してきたような、完璧な男女なので。

美しいはずなのに、読み進めるほどにグロテスクに見えてきて、怖い(汗)

「パーフェクション」に嫌悪感を抱き、行動しようとするのは、ホープだけではなくて…。

「パーフェクション」を作った側と利用したい側の陰謀、

能力を用いた秘密の工作、

油断ならない協力者と、おのおのの過去の因縁。

これらが絡み合い、ある人物の作戦が発動するとき、とんでもない惨劇が!

記憶されたい女、完璧になりたい人々、おのれの信念を果たしたい人物。

みんなの運命が交差する、大作です!

記憶されない女性の、壮絶なサバイバル!

読み応えのある大作が読みたい人に、おすすめです。

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