【SF・ホラー】二重螺旋の悪魔(上・下)|バイオホラーアクションの大傑作!人間のDNAに封印されていた怪物が解き放たれるとき、人類を未曽有の危機が襲う。科学者から兵士となった深尾は、数々の戦いを潜り抜け、ついに宇宙の秘密に到達!最終決戦の末、人類は生き残ることができるのか…読むのが止まりません!

作者名:梅原 克文   角川ホラー文庫

遺伝子操作監視委員会に所属する深尾直樹は、ライフテック社で発生した事故調査のため、現地に急行した。直樹はそこで、かつての恋人・梶知美が実験区画P3に閉じ込められていることを知る。だが、すでに現場は夥しい血で染め上げられた惨劇の密閉空間に変質していた……。事故の真相に見え隠れするDNA塩基配列・イントロンに秘められた謎。その封印が解かれるとき、人類は未曾有の危機を迎える!恐怖とスリルの連続で読者を魅了する、極限のバイオ・ホラー。

二一世紀初頭。イントロンに封印された悪魔は解き放たれ、世界は焦土と化した。人類もまた、異形の物たちに対抗すべく最終軍を結成した。果たして、生き残るのはどちらか?人類の未来を賭け、悪魔の地下要塞に潜入した深尾直樹の運命は?そして、怪物たちは何故、遙か太古から人類のDNAに封じられていたのか?全ての謎がリンクしたとき、宇宙に秘められたる恐るべき真相が解き明かされる!斯界から大絶賛を浴びた壮大なバイオ・ホラー。

壮大なスケールで描かれる、人類の存亡をかけた戦い!

アクションと驚きに満ちた、興奮必死の大作です!

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熱くなる展開度:★★★★★

上下巻合わせて1000ページ超えの大作ですが、

はまり込んで大変なことになりました(体力が)。

間違いなく優秀な科学者ではあるものの、自尊心と野心が強く、

周囲から浮いてしまう存在であった深尾直樹は、友人とある研究を始めます。

それはDNA上のイントロンに、オリジナル・プログラムを組み込んで、

エイズの薬を開発しようというもの。

研究の過程で、イントロンには‟何か”が隠されていることが分かり、

予想以上の研究結果に有頂天にある直樹ですが、その後とんでもない惨劇が…。

実は人間のイントロンには、怪物が封印されており、

そうと知らず呼び出してしまったのです。

何とか生き延びた直樹は、政府が秘密裏につくった、怪物を処分する組織に所属。

そして数年後、元恋人の女性の職場でも、惨劇が起きたようだとの連絡を受け、

救出に行くのですが、そこでは新たな事態が!

序盤から、化け物との恐怖の対決が続き、ハラハラが止まりません。

上巻第2部からは、おお~っと熱くなる、SFアクション好きにはたまらない展開が!

怒涛の科学・アクション・バイオホラーで、映像化したらすごそう。

下巻に至っては、始めから世界がとんでもないことになっています。

ピンチが続き、因縁の敵との対決があり、ハラハラが落ち着く間はない…

スケールがとにかく大きい!

下巻半ばで明かされる、そもそもの起源には、唖然としました

よくこんなこと、思いつくなぁ…しかも、面白すぎる。

SF・バイオホラー・アクション・ミリタリー、

この辺が好きな人は止まらなくなる危険性が高いです。

科学的知識と驚きの発想度:★★★★★

難しい話も入りますが、語り手・深尾の一人称が、

たまに調子に乗ってしまう強気な男性の話し方みたいで、

ユーモアのある言い方もするので、全体に重い感じはそんなにないです。

下巻から登場する、深尾の部下も、ひょうきんで面白い。

科学的な知識と、それに基づく発想が、予想を超える作品です。

今ある知識から、よくこんな途方もない話を作れたものだなぁ、と感心します本当に

これが、著者第1長編だそうですが、

第2長編で日本推理作家協会賞を受賞した「ソリトンの悪魔(上・下)」もおすすめ。

こちらは建設中の海上都市が、謎の波動生物サーペントに襲われる話で、

家族の絆も描かれています。

スピーディーな大作度:★★★★

ボリュームがある、科学の知識が多い作品ですが、

研究所、敵の要塞、電脳空間など、戦闘の場所が変わっていくし、

人類が置かれた状況もどんどん変化するし、

アクションと驚きの展開が続いていくしで、とにかく展開が目まぐるしく、

長さのわりには、スピーディーに読めた感じです。

最後は…個人的には納得の終わり方でした。ちょっと、うるっと…。

人類の、宇宙の謎に迫る、壮大な物語!

上巻と下巻で、違った面白さを楽しめます。

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